日本の生保業界再建と米国大手AIGの経営危機

日本の生保業界再建と米国大手AIGの経営危機

このエントリーをはてなブックマークに追加  

アメリカ発の金融危機問題は世界中に戦慄を与え、米国最大の保険会社AIGの経営危機を招きました。AIGは公的管理下に置かれ、日本での保険事業を根本的に見直すこととなります。そしてアリコは、アメリカ最大の生命保険であるメットライフに買収されました。

 

日本の生保業界再建と米国大手AIGの経営危機

 

サブプライム・ローン問題について

 

米国のサブプライム・ローンの詳細は、以下になります。信用の低い個人向けの住宅ローンで、借り入れ当初は5〜6%だった年率が数年後に10%と高利になるシステムです。主な対象は、過去にローン返済を遅延したことがあったり、破産経験のある個人です。借り入れ数年後には、金利が上昇しても、住宅も値上がりして担保価格も上昇する見込みでした。

 

そうすれば、価格上昇した住宅を元手にして、次のステップに行けるというバブル的発想が前提です。価格が上がった家を担保に、より低金利のローンを組んだり、住み替えでさらに大きな家を建てる。アメリカの住宅市場は、こうした理論で成り立っていたのです。

 

スポンサーリンク

 

ローンの債権を商品化する

 

こうした危うい理論の下で成り立っていた住宅価格は、バブル崩壊とともに一気に暴落します。住宅が売れないから、はじめの予定通りにローンの金利が上がった時には、借り換えができずに一瞬で炎上です。これらサブプライム・ローンなどのローン債権について、米国の住宅ローン会社では、これを確証として証券化商品を作ります。

 

住宅ローン債権担保証券(RMBS)や資産担保証券(ABS)などがそれにあたります。これらを保険会社や、銀行や証券会社等に販売し、AIGもRMBSやABSを仕入れて、幅広く金融派生商品の取り扱いを行なったのでした。

 

 

経営破綻に陥った大和生命

 

合成債務担保証券(COD)という商品があります。これは、RMBSやABSでもランクの低いものを集合させ、もう一度さらなる格付けを期待して商品化させたもの。CODは、住宅バブルをバックグランドにして、世界の金融機関がふるって買い付けた注目の銘柄です。それなのに、サブプライム・ローン関係の証券は、住宅バブルの崩壊とともに瞬く間に不良債権と化します。

 

こうして、アメリカの金融機関は大混乱状態で、世界中に飛び火していきます。いわゆる「リーマンショック」で、大手証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻など、世界的な金融危機の訪れです。初めの頃は、サブプライム・ローン関係への日本の投資は、そう多くないだろうという見解でした。

 

しかし、2007年10月に、国内で初めて経営破綻したのが大和生命です。オルタナティブ資産や株式など、大和生命が運用していた商品価格の急激な低下によるもの。2008年の3月期の決算で大幅な経営損失を打ち出し、自己資金の強化が要求されるも資金繰りに失敗したのです。



このエントリーをはてなブックマークに追加