保険金不払い問題

生保業界を震撼させた保険金不払い問題

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2008年7月、大手生命保険会社10社に対して、金融庁は業務改革命令を出しました。いわゆる保険金不払い問題によるもので、保険金支払い・内部監査の体制の強化・改変を要求したのです。

 

生保業界を震撼させた保険金不払い問題

 

不払い総額は37社で968億円

 

業務改革命令の対象になった生命保険会社を挙げてみます。2008年度は、国内生命保険会社では8社、外資系生保会社では2社です。それぞれ、第一・住友・日本・明治安田・富国・大同・朝日・三井、およびアフラック(アメリカンファミリー生命保険)・アリコジャパンです。2001年度〜2005年度にかけての不払い総額は、生命保険37社で総額973億円、件数では約135万件にも及びます。

 

不払いのうち、全体の8割以上を占めたのが大手10社の合計。不払い額第一は、皮肉にも第一生命保険で189億円です。次いで住友生命の157億円、日本生命保険の134億円、明治安田生命の115億円と続きました。不払い額の上位は、大手4社によるものです。

 

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不正を行なう保険営業職員

 

調査結果によれば、不払いになった理由で一番多いのは、契約者からの支払い請求がなかったケースです。次いで事務的な人為ミスによるものです。大量に発見されたのが、死亡保障などに追加加入する場合の特約や、「失効返戻金」の支払いもれ。「三大疾病(がん・脳卒中・心筋梗塞)特約」、「入院特約」などです。

 

そして、不正行為によるケースです。保険外交員・代理店などの営業職員の不正が多く判明しました。知人から保険料立替のための名義を借りる「名義借り」、加入者本人は全く身に覚えのない「架空請求」などの事例の判明です。

 

 

保険業界全体としての問題

 

不正行為で明らかになった不払いの詳細は、以下になります。2005年の明治安田生命保険によるものは162件で、2週間の業務停止命令が下されました。それと合わせて、90件あまりの不当な支払いが発覚し、2005年11月に2度目の業務停止命令(同じく2週間)を受けます。

 

その後、不当な不払い問題は、明治安田生命保険のみならず業界全体に及んでいることが分かりました。2005年10月に、過去5年間に存在した保険金・給付金の不当な不払いの調査結果が発表されます。

 

この時点で不払いが明らかになった生保会社は、30社を超えました。翌2006年に金融庁から、保険金不払い等の行いで業務改革命令を出されたのは、業界第一位の日本生命や第一生命です。2007年には、日本生命保険・住友生命保険・第一生命保険・明治安田生命保険の大手4社で内部調査を行ないます。これにより、主とした保険金不払いは、医療特約関連であることが判明します。契約者に本来支払われるべき医療保険特約の一部が、不払いになっていたのでした。



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