過徴収された保険料問題について

過徴収された保険料問題について

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2008年5月、“保険料過徴収問題”が明るみに出ます。これは、損害保険会社が火災保険料などを取りすぎていた問題で、各社は調査結果を公表しました。

 

過徴収された保険料問題について

 

総額約370億円・件数約153万件の過徴収問題

 

保険料取り過ぎ問題で、損害保険25社が出した調査結果は次のようなものでした。保険別の内訳としては、火災保険、自動車保険、損害保険の順で過徴収されています。また、総額にして約370億円、件数では約153万件。

 

大手損保会社6社の合計だけで8割を占め、約310億円、約135万件にものぼります。金額が最多だったのは東京海上日動で124億円でした。次いで三井住友海上が59億円、損保ジャパンが47億円です。あいおい損保、日本興亜損保、富士火災がそれに続きます。上位損保会社6社の総額は319億円となりました。

 

 

過徴収された保険料の8割は火災保険

 

保険料取り過ぎ問題では、総額の8割が火災保険でした。一例をあげると、ツーバイフォー住宅など燃えにくい構造の住宅を、通常の木造住宅として認定されてしまったケース。1981年に施行された“新耐震基準”で建てられた住宅の地震保険料が、従来の建物と同様に徴収されたケース。これらの取り過ぎが多く判明したのです。

 

また、自動車保険の場合は、「ゴールド免許(5年以上無事故・無違反)」を保持している契約者に対する取り過ぎです。保険料割引が適用されなかったことによるものが目立ちました。

 

傷害保険の場合は、職種ごとの割引が適用されなかったことが判明しました。契約者が自営業であった場合の、病気や怪我に対する補償の割引がされていなかったものなどです。

 

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激しさを増す損保各社の競争

 

90年代後半の自由化で、損害保険の商品内容が煩雑になります。複雑になった補償内容を理解するのが難しく、代理店や損保社員は苦労しました。その結果説明不足となり、保険料の割引を適用し忘れるケースが相次いだと思われます。また、自動車保険料率が各社で自由に設定できるようになり、外資系の勢力が増していきました。

 

外資系の自動車保険料が格安になったことで、残された国内大手損保は危機感を大きくします。これに対抗しようと、保険料の割引特約がどんどん増やされました。自動車保険では、使用目的(通勤・レジャー等)や環境対応車(エコカー等)で割引を細分化。火災保険では、建物の建築法や建材により細かく規定されるようになったのです。

 

また、これらの割引は、契約者が自ら請求しないと適用されません。そして、販売が先行し、契約者に対しての新特約の説明が不十分だったのです。保険加入者は割引を良く知らないまま、過徴収されたことが原因でした。



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